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令和2年(2020年)7月31日更新

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※8月号は7月15日時点の情報に基づき作成しています。

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東京都庭園美術館 「かわいい」を見つけに

港区白金台の緑豊かな庭園内にたたずむ白亜の館。昭和8年に建設された旧朝香宮邸、現在の東京都庭園美術館の本館です。当館を訪れた方からは、「素敵!」「かわいい!」という感想を聞くことがあります。建物にあまり抱くことのない「かわいい」という印象こそが、旧朝香宮邸が人々を惹きつけて止まない大きな魅力であり、その鍵は朝香宮允子(のぶこ)妃殿下にあります。
明治天皇の皇女である允子妃は2年半余り、夫の鳩彦(やすひこ)殿下と共にパリで生活しました。次女の湛子(きよこ)さんによると、「母は皇族でなければデザイナーか建築家になっていたかも」と言われるくらいデザインや建築に情熱を持っていたようです。パリ滞在中には水彩画のレッスンを受け、最先端のファッションに身を包むなど、大変充実した日々を送りました。当時、建築・絵画・ファッション等あらゆる分野におよぶ装飾様式として、ヨーロッパを席巻していたアール・デコ様式の博覧会も視察され魅了されたことは、後の朝香宮邸建設に大きく影響しています。
建設にあたっては、允子妃も積極的に関わりました。博覧会で出会い、内装設計を依頼したアンリ・ラパンからの手紙を允子妃自ら夜中までかかって翻訳し、日本側の設計者と打ち合わせを行ったそうです。中でも、家族の居室となっていた2階は、各部屋の壁紙や照明器具の選定をはじめ、ラジエーター(暖房器具)カバーのデザインの下絵に至るまで、允子妃の感性が生かされています。
旧朝香宮邸が今日でも「かわいい!」と感じられるのは、允子妃の好みやセンスが随所に息づいているからではないしょうか。皆さんもぜひご自分の目で探してみてください。

館内の様子の写真1

館内の様子の写真2

允子妃のセンスが生かされた居間(左)とユリの花をモチーフにしたラジエーターカバー(右)
(C)東京都庭園美術館

※「東京モダン生活」展
9月27日まで。一般900円。見学は展覧会開催中のみ。

お問い合わせ
生活文化局文化振興部
電話 03-5320-4232
ホームページ https://tokyotokyofestival.jp/(外部サイトへリンク)

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