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平成30年(2018年)2月28日更新

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何百年も残る作品を
石彫工 山中英明(やまなかひであき)さん(平成29年度受賞)

明治から続く石材店の4代目、山中英明さん。墓石や石灯籠作りなど、石全般の仕事を引き受ける。全国の熟練職人が日本一の技を競う「技能グランプリ」で優勝、同時に内閣総理大臣賞を受賞。快挙を成し遂げながら「石は一生の遊び相手。目指すところは遠くにあり、まだ見えていない」と語る。
山中さんの手がける墓石は全て、簡単に倒れないよう、石と石の接着面に凹凸をつくり、結合させる作業を行う。手間がかかる作業のため、セメントによる接着や石を設置するだけなのが一般的。「地震の多い日本ではすぐに石が動いてしまう。見えないところも丁寧にやることが大事」。品質への強い責任感の根底には「何百年も残るものを作っていきたい」という山中さんの信念がある。
手彫りの伝統的な技法による作品の美しさに魅せられ、その継承にも力を入れる。石の角も正確に彫るのではなく、あえて潰すなど、手彫りだからこそできる「味わいのある墓石」を目指す。「石に内在する美しさを彫り起こすイメージです」。自然と手を合わせたくなるような墓石を求め、仲間と霊園を訪れるなど、研究熱心な一面も。
好きな言葉は「古きを学び新しきを創る」。「平安、鎌倉時代の職人の技術には及ばない」という先人への敬意が、その卓越した技術に磨きをかけていく。

■東京マイスターWEBサイト http://www.meister-award.metro.tokyo.jp/

父親の「技術の安売りはするな」という教えが、職人としてのプライドを強固にした。

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