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令和4年(2022年)3月30日更新

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※4月号は3月15日時点の情報に基づき作成しています。

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地域と共に「緑」と「農」を守り伝えていく

加藤義松(かとうよしまつ)さん(農業体験農園、ブルーベリー・カキ/練馬区)

練馬区の住宅地に現れる広大な「農業体験農園」。加藤義松さんが経営するこの農園では、約150人が野菜を育てている。講義と実践を織り交ぜ、作り方の基本を段階的に伝えることで、初心者でもおいしい野菜を年間およそ30種類、270キログラムほど生産できる。「最初は見よう見まねで作業をしているだけでも、徐々に理屈が分かってきて立派な野菜を自分で作れるようになる。農家の後継ぎと同じです」。種子や農具、資材など必要なものを農園が供給するこの仕組みは、加藤さんが平成8年に始めたものだ。

都市の農地を守るために

昭和40年代後半頃に地価が高騰すると、土地を占有する農家がやり玉に挙げられることが多くなった。江戸時代から300年続く農家の12代目として次の代につなげていく強い使命感を持つ加藤さんが、市民の理解を得るために編み出したのが、多くの人に土地を利用してもらう農業体験農園だった。地域の仲間と共に区に相談しながら、問題を一つずつクリアして、実現までに4年。新聞にも取り上げられ、最初の年から応募が殺到した。

農の主役を市民に

都市の農地を地域一帯で保全する「農の風景育成地区」に指定されたこの場所を、地域の人たちと残していくことがこの先の目標だと話す加藤さん。より多くの人に関心を持ってもらうため、2年ほど前から収穫体験などのイベントも始めた。普段なかなか足を踏み入れることがない畑での農業体験を通じて、新鮮な野菜のおいしさや地域の緑を知ることで、守り手になってほしいと考えている。「野菜作りは奥が深くて面白い。食を見直すきっかけになるし、何より鮮度の高いおいしいものが食べられる。ぜひ始めてみてください」。

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農業体験農園は5年で「卒業」する仕組み。卒業後も農業を続ける人が多く、就農した人も

ホームページ https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/nourin/column/

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