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2020年8月31日更新
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芸術作品を鑑賞した時、感じることはたくさんあるのに、言葉にするのが難しいと感じた経験はありませんか?
東京都写真美術館では、作品をより深く理解するきっかけとなるよう、さまざまな切り口のプログラムを実施しています。その一つ、「対話型鑑賞プログラム」では、オリジナル教材の「色と形と言葉のゲーム」を用いてウォーミングアップを行います。参加者は不思議な形をしたカラフルなカードを見て、それにふさわしいと思う言葉の書かれたカードを1枚選び、選んだ理由を説明します。
同じカードを見ても、ある人は「とがった部分にスピードを感じて走る車のように見えたから」「はやい」という言葉を選び、別の人は「とがった部分が、人が腕を上げているように見えたから」「やったー」という言葉を選ぶなど、見る人によって言葉もその理由もさまざまです。
「間違ったことを言いたくない」「こんなことは自分しか考えていないかもしれない」と思い、なかなか意見が出せなかった子供たちも、ゲームを通じて「答えは一つでなくても良い」ことに気付きます。どの答えも各人が導き出したもので、それをお互いに受け止め共有することで、ものの見方や考え方が広がります。
「ゲーム前の鑑賞では、目の前の事実だけを答えていましたが、ゲーム後は写真の見切れているところに何があるのか、映っている人がどんなことを考えているのかなど、推測して話すようになり、見方が深まっていきました。意図や心情に思いを巡らせることは、芸術鑑賞において大切なポイントになると思います」と考案者で学芸員の武内さん。皆さんも自由に言葉で表現し、誰かと共有してみませんか。より一層芸術を楽しめるのではないでしょうか。
※「色と形と言葉のゲーム」(4,565円)は同館かホームページで購入可。
お問い合わせ 生活文化局文化振興部 電話 03-5320-4232 ホームページ https://tokyotokyofestival.jp/(外部サイトへリンク) |