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2025年1月1日更新

目次

 
※1月号は、12月16日時点の情報に基づき作成しています。

都市×自然 見つけよう多摩の魅力

特集の見どころ

見つけよう多摩の魅力
多摩モノレールに乗って出かけよう

今号の表紙

タマ 

「うちのタマ知りませんか?」という猫捜しのポスターでお馴染みの岡本家の猫。3丁目在住。

 

たまらんにゃ~

多摩の魅力を発信する公式キャラクター。多摩の「たまらんネタ」収集が好き。

タマオ

多摩モノレールPR担当として沿線の魅力を発信中。トレードマークはオレンジの蝶ネクタイ。

多摩基礎知識

  • 30の市町村から構成
  • 面積は東京都全体の約半分
  • 人口は都人口の約3分の1(約430万人)

多摩地域ってこんなとこ

自然

都心部から近い場所にいながら自然に癒やされる

野山や川など、豊かな自然がたくさんあり、アクティビティも充実。日帰りで行ける気軽さは多摩地域だからこそ。宿泊施設を活用してのんびり過ごすことも。

人との関わりを大切に一緒に暮らしていく

都心とのアクセスは良好で、仕事や遊びで都心へ行くのにとても便利です。充実した子育て・教育環境や、地域の人たちとの交流も魅力の一つです。

みずみずしい野菜や果物で味覚からも四季を感じる

農業や畜産業が盛んに行われています。直売所や道の駅には、旬の野菜や多摩で採れた新鮮な卵など、多摩産の食材がずらり。

「自然」「住まい」「食べ物」に注目し、移住された方に各地域の魅力を語っていただきました。

自然 地域の宝を守り、伝えていきたい

高水健さん あきる野市

※高水健さんの「高」は正しくは「はしごだか」です。

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あきる野市の魅力はどこですか?

豊かな自然と秋川沿いの美しい渓谷、そして都心部へのアクセスが良いことです。僕はここが地元でもあるので、子供の頃から渓谷や川で遊んでいました。それが原体験となっているところもあり、この里山景観の揃った自然エリアが好きなんです。大人になって都心でサラリーマンをしてみましたが都会の空気が合わず、あきる野市に戻り起業しました。現在、「自然人村」という渓流沿いのキャンプ場や、「ドーモキッチン キャンバス」という地産食材にこだわったレストランなど複数の事業を展開しています。

事業内容も自然に関するものが多いですね。

自然は癒やしや安らぎなど、他の手段では得られない良い影響を与えてくれます。そもそも自然は人間のルーツであると思っていて、作物や水、生活必需品の材料、あらゆるものが自然の中から生まれており、僕たちの生活とは切っても切り離せない。そんな自然の価値や大切さを発信していきたいと思い、仕事に取り組んでいます。高齢化が進んでいる現実があり経営的な課題はありますが、先人たちが大切にしてきたあじさいの名所「南沢あじさい山」などをしっかり引き継いでいきたいですね。自分たちの活動が地域と密接に繋がっていることを実感する時が一番嬉しいです。

実際に自然を体験できる場所を提供されていますが、訪れた人にどう過ごしてもらいたいですか?

僕の施設に限らずですが、あきる野市に来た方にはぜいたくな時間を味わっていただきたいなと思っています。神秘的な景色や地元の食材を使ったご飯、都心では味わえない体験を通し、日々の疲れを癒やすだけでなく価値観を広げてクリエイティブな感覚を持ち帰っていただけたら嬉しいです。距離的にも気楽に足を延ばせる場所だと思うので、リフレッシュしたい時はお気軽に。ちなみに秋川渓谷は鮎の名産地。苔を食べて育った鮎特有の香りや味が最高なので、あきる野市に来た際にはぜひ味わってください。

写真2

写真3
「自然人村」には多摩産材を使った宿泊施設やサウナも

住 子育ても、仕事も、背伸びすることなく自然体で

栗栖佳代さん 東大和市

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実際に住んで感じた多摩エリア、東大和市の魅力は?

東大和市に家を購入したのですが、温かい人が多いのと、背伸びすることなく自然体でいられるのが魅力です。多摩モノレールに乗れば10分くらいで立川市に行けるので、買い物もしやすいですし、緑も多い。少し歩けばカブトムシが捕れるような自然の中で、幼い子供の子育てができたのは恵まれていましたね。また狭山公園や東大和南公園など大きな公園もあり、さまざまな世代の人が集まって交流の場になっているのも良かったです。今は子供も大きくなり、サッカーをやっているのですが、試合で都心に行くのも、アクセスがいいので不便さは感じていないようです。私も月に数回都心に行きますが、アウトプットは地元で、インプットは都心でという生活ができています。あとは、多摩の野菜は本当に美味しい。

経営されている「クリカ食堂」でも使っていますか?

はい、冬に販売するネギ味噌クリームチーズというベーグルに、市内の契約農家さんから仕入れたネギを使っています。美味しくてみずみずしい新鮮な野菜が買えるのは、健康的ですし食卓が豊かになるので、これも多摩エリアの良さの一つですね。今後も多摩で少しでも多くの人々と関わりながら暮らしていきたいです。

住 今の仕事を継続しながら、住環境を変えられる

清田直博さん 檜原村

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檜原村の住み心地はいかがですか?

すごく良いです。移住前は世田谷に住んでいたのですが、子供を自然の中で育てたいという思いと、でも都心の仕事も続けたいと思っていた時にご縁があったのが檜原村でした。多摩の魅力は、都心部の人間関係や仕事を継続しながら住環境を大きく変えられる、東京のいいとこ取りができるところでしょうか。

お住まいにもこだわりがあるのですか?

広い敷地の古民家に住みたいという思いがあり、定住促進空き家活用事業なども活用し、空き家を購入・改修しました。築100年以上で独特の暗さがあったので、天井も壁も床もすべて抜いて大きなワンルームにしたら、2階のサッシから光が入ってすごく明るくなりました。床を土間にしたことで段差がなくなり、子供が走り回って遊べるので良かったです。僕は、縁側で四季を感じる時間が好きです。改修に当たっての補助金制度にはとても助けられました。

檜原村ではどのようなお仕事、活動をしていますか?

滞在型のコワーキングスペースを運営しています。都心からのテレワークやワーケーションの受け皿となる場所としてだけでなく、地元の人との交流を通して、人と情報が集まる場所になればと始めました。利用者の中には移住を決めた方もいます。地域交流ワ―ケーション体験ツアーなども行っていますので、ぜひ足を運んで地域の皆さんと実際に交流してみてください。

食 目標は30年後も畑を残すこと 「ミズとうきょう農業」としても活動

梅村桂さん 日野市

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東京の農業をPRする若手リーダー「ミズとうきょう農業」

なぜ多摩エリアで農業を始めたのですか?

以前地方で農業に関わっていた時は、収穫してからお客様のところに届くまで1~2週間くらいかかることもあり、鮮度が落ちてしまうことが悩みでした。そこで、より消費地に近い場所で農業を始めたいと思い、独立を決意したんです。複数の候補地を比較するなかで、実家があり慣れ親しんだ土地である日野市で「ネイバーズファーム」を始めました。ここは、私もお気に入りの遊歩道やサイクリングロードが近くにあって散歩をしている人が多く、日常的にコミュニケーションがとれるところが気に入っています。

日野市で農業を続けていて良かったことは?

ボランティアさんが毎日来てくださって、地域の方と一緒に農作業ができること。また、5~6年前に初めて野菜を収穫した時、畑の前にテーブルを設置して現地販売をしたのですが、近所の方がたくさん買いに来てくださいました。応援していただいていることを実感できて嬉しかったです。旬の野菜を直接手に取ってもらい、一番美味しい採れたての状態で食べていただく。この距離の近さが、まさに理想だったんです。私自身も一消費者として多摩産の食材をよく買いますが、野菜はもちろん果物も本当にみずみずしくて美味しいんです。機会があったらぜひ食べてみてください。

特にオススメの野菜や果物はありますか?

日野は梨も有名ですし、トマトがすごくオススメです。特にファーストトマトは今流行の甘いトマトではなく、少しとんがった形の昔ながら品種で、先輩方が愛情を込めて育てています。別の設備が必要なので私のところでは作っていないのですが、農家さんも減少傾向にあるのでいつか継承したいですね。

いつか継承したいという話が出ましたが、今後の目標は?

30年後もこの畑を残すことです。個人的に、畑は町の風景の一角を担うと思っています。春になったら菜の花が咲いて、夏には初夏に植付けした作物が青々と育ち、旬がくれば色づいて畑を彩る。そういった変化から四季を感じるだけでも生活が豊かになって、野菜もより一層美味しく感じられると思います。東京でこんな日々を過ごせるのは多摩エリアの大きな魅力だと思うので、そういう景色を守っていきたいですね。

写真7

 

 

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