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2018年3月31日更新
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66年続く「重田ふとん店」の三代目、重田亮一さん。手作りふとんや座ぶとんなどの新規注文に加え、痛んだ綿をほぐし、新品のようによみがえらせる「打ち直し」も行う。見違えるようにふっくらとしたふとんには「前よりもぐっすり眠れた」「疲れがとれた」といったお客様の声が多く寄せられる。
主に製作しているのは、古来から日本人に親しまれてきた、手作りの木綿ふとん。「吸湿性や保温性、柔らかさの点で、日本人の身体と日本の気候に合っている。一度寝てもらえれば、違いが分かりますよ」と語る。快適な睡眠を届けたいという思いと同時に、その根底には、"長く使われてきたものは、良い"という信念がある。
打ち直しをすることで、綿の再利用が可能なため、環境にもやさしい。資源循環に貢献できて、世の中に役立つ仕事は、「自分の子供たちにも胸を張って言うことができ、長く続けていく秘訣でもある」という。
若くして確かな信頼と技術がある重田さんだが、以前は電気会社のエンジニアだった。サラリーマン時代の経験や、修行時代の不安や孤独の中で試行錯誤した経験も、「全ては今につながっている。無駄なことは何一つない」と語ってくれた。
■東京マイスターWEBサイト http://www.meister-award.metro.tokyo.jp/
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「妥協した時点で進歩はとまる」 師匠からの言葉を胸に、日々技術の向上に努める。 |