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2025年11月6日
スポーツ推進本部
11月15日(土曜日)に開幕する「東京2025デフリンピック」の1カ月前記念イベントとして、10月15日(水曜日)に「TOKYO FORWARD 2025 アスリート特別授業」が行われました。参加したのは、品川区立八潮学園小学4年生の児童約140人。現役アスリートに体の動かし方を教わったり、世界陸上やデフリンピックの話を聞いたりしました。

先生を務めたのは、デフ陸上女子中距離走の岡田海緒選手、陸上競技&デフ陸上男子円盤投の湯上剛輝選手、陸上競技男子400メートルハードルの豊田兼選手の3名。

最初に、「東京2025世界陸上」に出場した豊田選手が、こどもたちの至近距離でハードル走のパフォーマンスをすると、あまりの速さにみんなびっくり。世界大会に出るアスリートの速さを目の当たりにして、デフリンピックへの期待も高まったようです。

次に、岡田選手を中心に、みんなでストレッチや肩回し、腿上げなど、走りの基本となる動きを実践しました。「腕を大きく振る、姿勢をまっすぐにする」などのポイントをレクチャーしてもらい、「はやく走りたい!」とうずうずしている様子も見られました。

続いて、サインエール応援団の奥村泰人さんが、デフアスリートを応援するために開発された、「サインエール」をこどもたちにレクチャーしました。「行け!」「大丈夫 勝つ!」「日本 メダルを つかみ取れ!」の3つのエールを教わったこどもたちの中からは、「デフリンピックの会場に行って応援したい」という声が聞こえました。
陸上男子円盤投の日本記録・世界デフ記録保持者で、9月の世界陸上にも出場した湯上選手は、
「競技中は人工内耳を外して、まったくきこえない状態で挑みます。世界陸上のときは、きこえなくても競技場内に地響きのような応援を感じました。また、多くの方がサインエールを送ってくださってとても励みになりました。デフリンピックではサインエールで会場を満席にしてほしいです!」とこどもたちに呼びかけました。
アスリートトーク&質問コーナーも開催されました。まずは豊田選手から、800メートル、500メートル、1マイル日本デフ記録保持者である岡田選手へ、
「800メートルは『陸上の格闘技』ともいわれていて、ぶつかったりすることも多いけれど、どのようにしていますか?」
と質問を投げかけると、
「息遣いや足音がきこえないので、前の選手の動きや後ろの選手の影を見たり、場内のモニターで自分がどの位置にいるかを確かめたりと、目で情報を集めています」
と、デフアスリートならではの対策を語りました。

左から岡田選手、湯上選手、豊田選手
目標や大会への意気込みを聞かれると、
湯上選手は、
「デフリンピックでは金メダルが目標です。デフ世界記録を持っているので、次は自分の記録との闘い。記録を塗り替えることが目標です」
岡田選手は、
「東京生まれの私にとって今回は地元開催なので、特別な思い入れがあります。家族や友人が観に来てくれるのも初めてです。みなさんの応援パワーをもらってがんばります」
と、力強く答えていました。
それを受けて、豊田選手は、
「世界陸上が東京開催で、間を開けずにデフリンピックが東京で開催されることは、つながりや運命を感じます。デフアスリートの方々が舞台で力を発揮できることを願います」
とエールを送りました。

また、この日は日本選手団公式ユニフォーム贈呈式として、「TEAM JAPAN」ロゴ入りの公式ユニフォームや、スタッフ・ボランティア用のウエアがお披露目されました。
岡田選手は、
「身につけると、いよいよ代表になった実感がわきます。燃えるような赤いユニフォームのように私も燃えたいです」
と意欲を語りました。
東京2025デフリンピックは、11月15日(土曜日)から26日(水曜日)まで、東京で初めて開催されます。事前の申し込みは必要なく(開閉会式、一部の競技を除く)、どなたでも無料で観戦できるので、ぜひ現地に行って「サインエール」で選手を応援してください。
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