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2025年7月7日
下水道局
集中豪雨の頻発や台風の大型化などにより、下水道が整備された地域でも浸水被害が起こる場合があります。しかし、被害を防ぐために普段から準備できることもあります。下水道局では雨が多くなる前の6月を「浸水対策強化月間」と定め、下水道施設の機能を発揮できるよう点検を行うとともに、浸水の備えに関するPRを行っています。その一環として、普段は見ることができない「両国ポンプ所」の施設見学会が行われました。
両国ポンプ所は、地上の建物はこじんまりして見えますが、地下は5階まであり、雨水ポンプや電動機、非常用発電機などが備えられている巨大な施設。こちらは、墨田区と江東区の一部、約421ヘクタールの雨水を集めて、隅田川へ放流する役割を担っています。現在下水道局は、東京23区内に83カ所ものポンプ所等を管理しており、浸水からまちを守っています。
雨が降ると、雨水は「雨水ます」を通り、自然の傾斜がついた地下の両国幹線を流れて、両国ポンプ所へ集められます。ポンプ所につながる流入管は、直径5.25メートルもの大きさです。
ポンプ所に流れてきた雨水は、地下約20メートルの沈砂池(ちんさち)へ。ろ格機と呼ばれる柵のようなもので、雨水とともに流れ込む浮遊物などの異物を取り除きます。
沈砂池を通った雨水を、雨水ポンプで地上約1メートルの高さまで汲み上げ、速やかに隅田川へ放流します。
両国ポンプ所の雨水ポンプは大型が4台、小型が2台あり、流入量に応じて稼働する台数を調整しています。仮に全台が稼働した場合、25メートルプールの水を約5秒で排水できる能力があり、過去10年では2回フル稼働したことがありました。
雨水ポンプの上にはそれぞれ電動機が設置されています。
また、万が一の停電に備えて、約18時間稼働ができる発電設備も併設されています。
模型で雨水ますがふさがった場合をシミュレーション
ポンプ所が能力を存分に発揮して、浸水被害を防ぐためには、「雨水ます」をきれいにしておくことが大切です。ゴミや落葉が詰まっていたり、段差解消ブロックなどを載せたりして雨水の流れを止めてしまうと、道路や敷地に水があふれてしまう可能性があります。私たちがすぐにできる浸水対策、家の周りからチェックしてみましょう。
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