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2021年6月28日
江戸東京たてもの園
6月12日、江戸東京たてもの園(小金井市・以下「たてもの園」)で荒川区の職人さんによる、江戸つまみ簪(かんざし)と江戸指物の実演が開催されました。
たてもの園では、毎月第二土・日曜日の2日間、東京都の伝統工芸士による実演を行っています。演目を変えて2人の伝統工芸士による、ふだん見ることの少ない職人の伝統の技を見ることができます。
本来は、貴金属商の「植村邸」と和傘問屋の「川野商店」という職人にゆかりのある建物が実演場所でしたが、コロナウイルス対策として店先の狭い「植村邸」に代え、見学エリアの広い「万徳旅館」で実演を行っていました。たてもの園は感染防止のため、令和3年年始より臨時休園となり、6月1日より開園再開となりました。6月のこの伝統工芸実演は今年初めての開催となります。
この日、実演してくれたのは江戸指物職人の渡辺久瑠美さん。実家は祖父の代からの江戸指物職人。「跡を継ぐつもりはなかったんです。できないと思っていました。でも誰かがやらないと、継がないといけないのではと思うようになりました」と渡辺さん。大学を卒業後、父・光さんに弟子入りし修行を続けています。
渡辺久瑠美さん
指物とは板材や棒材に「ほぞ」と呼ばれる凹凸の切り込みをノミなどで彫り、クギを使わずそれらを組み合わせて作った和家具や調度品、その技法のこと
小さなカンナなども自分で作る
江戸つまみ簪(かんざし)職人の石田一郎さんは会社員として勤めたあと、父・利重さんからつまみ簪の技術を学びました。羽二重をピンセットでつまみ、折りたたんだ「つまみ片」を用いて簪の成形をするという、非常に細かい作業です。
絹素材である羽二重以外の素材を使ったり、イヤリングやアクセサリーなど時代に合わせた作品づくりもしています。
石田一郎さん
羽二重の生地
出来上がった簪
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