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2020年10月2日
下水道局
今年6月、東京都下水道局は令和元年度土木学会賞の「技術賞」「環境賞」、令和元年度地盤工学会賞「技術業績賞(事業)」の3賞を下記の技術、工法で受賞しました。その詳細を紹介します。
「技術賞」を受賞したのは「H&Vシールド工法によるトンネルのスパイラル掘進」。
品川区内を流れる立会川周辺の浸水被害軽減、勝島運河の水質改善のための工事で採用。既存の下水道管に接続させる必要があり深さが決まっていたため、発進時は、シールド機を横2本に並べて掘り進み、河幅が狭くなった段階でシールド機を縦並びにするよう捻りながら掘り進みました。難易度がとても高く、世界初の試みです。
H&Vシールド機
スパイラルの状況
「環境賞」を受賞したのは『水環境改善に貢献する下水道技術「水面制御装置」の開発と国内外への展開』。
水面制御装置は、水流を利用し合流式下水道から河川などへ流れるゴミの流出を抑える装置で、取り付け簡単、動力不要で安価、メンテナンスいらずの技術です。雨水吐き室(図参照)に水面制御板等を設置すると渦が発生、その流れでゴミなどを水再生センターへ導きます。
現在、国内約1,780か所、国外33か所に設置しています。
技術業績賞を受賞したのは「シールドトンネル地中拡幅のための下水道工事における国内最大規模の凍結工事―隅田川幹線【注】その3工事―」。
【注】足立区千住地区の降雨を収容し、浸水被害を軽減するために新設する下水道幹線
当工事は、先行して建設した小トンネルに大トンネルを接続させるため、小さなトンネルの一部を徐々に拡幅させながら大きなトンネルと地中で接続させるもの。
今回採用された凍結工法は、地中に凍結管を埋設し、管内にマイナス30度の不凍液を循環させて頑丈な凍土の壁をつくり、大深度でもトンネル崩壊と地下水の侵入を防ぎながら作業できる工法です。
現場は地下約40メートルと深く、地上には鉄道、地下には重要な多数の埋設物という非常に難しい環境下だったため、この工法が選ばれました。
トンネル内はマイナス10度と過酷な作業環境
拡幅させたトンネル接続部
問い合わせ先 下水道局総務部広報サービス課 電話 03-5320-6515 |
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