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都政レポート  2019年7月3日  オリンピック・パラリンピック準備局、公益社団法人東京都障害者スポーツ協会

東京都多摩障害者スポーツセンター開所式

 

6月30日、東京都多摩障害者スポーツセンター(国立市)の開所式が開催されました。この施設は、昭和59年(1984年)に、全国5番目、東日本では初めての障害者スポーツ施設として設置されました。平成30年3月から大規模改修工事のため調布市に仮移転し、体育館の冷暖房設置、プールの1レーン増、宿泊施設1室増などを含めた工事が完了し、このほどリニューアルオープンしました。

式典では、猪熊副知事が「大規模改修により、利用者の皆さんにより使いやすい施設にした。都は、だれもがスポーツを楽しめる『スポーツ都市東京』を目指している。この施設の利用により、障害者スポーツの裾野を拡げるとともに、競技力向上に役立ててもらいたい」、公益社団法人東京都障害者スポーツ協会の白石会長が「東京2020パラリンピック競技大会により、障害者スポーツへの理解が大変深まっている。この機運を東京2020大会終了後も引き続き保ち、障害を持つ人が、いつでも、どこでも、いつまでも、スポーツをできるようにしていくのが我々の使命。当センターが、これまで以上に皆さん方に愛され、必要とされる施設となるよう努めたい」と話し、テープカットが行われました。

 

東京都多摩障害者スポーツセンター開所式

葭原さん、石川さん、猪熊副知事、白石会長、三井さんによるテープカット

 

続いて、リニューアルオープンを記念した「スポーツプログラム」として、トークショーや体験イベントなどが開催されました。

トークショーでは、2004年アテネオリンピック出場・2009年Jリーグベストイレブンの石川直宏さん、元アーティスティックスイミング日本代表の三井梨紗子さん、元陸上競技・自転車競技・ブラインドサッカー日本代表の葭原滋男さんが登壇しました。石川さんは「けがが多くて、リハビリで施設に通うことがあったが、こういう場は、仲間たちと出会えることの喜び、つながりを感じられる。スポーツでのコミュニケーションは、心と心を通わせ、関係性を含め、人生を豊かにすると思う」、三井さんは「リオデジャネイロオリンピックでブラジルを訪れた時、現地の皆さんは英語を話さない方も多い様子だった。しかし、こちらが少し困った素振りを見せると、直ぐに助けようとしてくれた。行動で伝わるおもてなしの心が、実に印象深い。視覚障害や、足が不自由ということがあったり、外国語を話せないという状況でも、行動でおもてなしの心を伝えられたらと思う」、葭原さんは「私は視覚障害があるので、声を出してくれないと近くに人が居るかどうかわからない。スポーツは、無意識で感じ取れる良さがある。私の取り組むブラインドサッカーのチームには、視覚障害者やスポーツとしてブラインドサッカーに興味を抱いた人が集まってくるが、次第に視覚障害者のサポートについて皆が考えるようになった。スポーツを通じて様々なことを発信できるのではと感じている」と話しました。

 

葭原滋男さん

葭原滋男さん

三井梨紗子さん

三井梨紗子さん

石川直宏さん

石川直宏さん

 

館内の各施設では、障害のある人もない人も一緒にパラスポーツを体験できるイベントが開催されました。

体育館では、ブラインドサッカー体験イベントが行われ、葭原さんと石川さんがルールや基本の動き、声を出すこと、よく周りの音を聴くことなどを丁寧に説明し、参加者たちは、音に耳を澄ませ、1つ1つの動きを体験し、最後は皆でプレイしてシュート、パス、声掛けなどを楽しんでいました。

また、車いすバスケットボール体験イベントでは、東京都車いすバスケットボール連盟強化選手のデモンストレーションに続いて、参加者たちが、身長や身体の幅などに合った車いすの選び方や操作方法の指導を受けていました。操作に慣れた参加者は、あごと膝の間にボールを挟んで車いすを移動する動作にチャレンジするなど、楽しんでいました。

プールでは、三井さんのデモンストレーションに続いて、アーティスティックスイミング体験イベントが行われました。参加者たちは最初、平泳ぎや背泳ぎ、バタ足などをしていましたが、息を合わせて平泳ぎで前進したり、仰向けに膝を抱えるように丸まったポーズで手をひらひらと揺らして回転する練習を始めると、演技をする楽しさに開眼した様子。手をつないで円陣を作り、手を放しながら放射状に広がると、きれいな花びらのような隊形が出来上がりました。最後に音楽に合わせて成果を披露し、2階ギャラリーから大きな拍手を受けていました。

このほか、視覚障害者も楽しめるサウンドテーブルテニスの実演や、ヒップホップダンス体験、ボッチャ体験等や、パラスポーツに関する展示も行われました。

 

ブラインドサッカー体験

音を聴きながらボールを操る参加者

車いすバスケットボール体験

体験の前に選手によるデモンストレーションも披露された

 

サウンドテーブルテニスデモンストレーション

競技経験20年の中里選手によるサウンドテーブルテニス実演。音が鳴るように金属粒を入れたボール、下部が4センチほど開いたネット、ラバーのついていないラケット、ゴーグルを使用

ヒップホップ体験

障害がある人も参加できるよう皆で座ってリズミカルなヒップホップの音楽に合わせて体を動かした

プール

1レーン増え、6レーンに改修されたプール。歩く人専用レーンには、足を滑らせないよう床面に加工が施された

 

詳しくは、東京都多摩障害者スポーツセンター公式ホームページ(公益社団法人東京都障害者スポーツ協会)(外部サイトへリンク)をご覧ください。
アクセス情報は、TOKYO障スポ・ナビ(公益社団法人東京都障害者スポーツ協会)(外部サイトへリンク)で紹介されています。

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