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都政レポート  2019年4月26日  生活文化局

Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021授賞式

4月21日、東京都現代美術館において、「Tokyo Contemporary Art Award」の第1回授賞式が行われました。
Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)は、東京都とトーキョーアーツアンドスペース(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館)によって創設された、海外での展開も含め、更なる飛躍とポテンシャルが期待できる国内の中堅アーティストを対象とした新たな現代美術の賞です。

選考は、アーティストのリサーチやスタジオ訪問により、作品のみでなく、制作者の思考や作品表現、キャリアステージへの理解を深めた上で行われ、第1回目の受賞者として、風間サチコさん、下道基行さんの2名が選出されました。
受賞者に対しては、賞金300万円のほか、海外での制作活動支援、また東京都現代美術館での成果・受賞展の開催など、今後2年間にわたり継続的な支援が行われます。

風間サチコさんは、東京都出身で、木版画を中心に作品を制作しています。様々なモチーフが盛り込まれた木版画は、黒一色でありながら濃淡を駆使するなど多彩な表現を試み、彫刻刀によるシャープな描線できわどいテーマを巧みに表現します。

風間サチコさんの作品
≪獲物は狩人になる夢を見る≫
木版画(パネル、和紙、墨)、2016 撮影:宮島 径
(C)KAZAMA Sachiko Courtesy of MUJIN-TO Production

 

下道基行さんは、岡山県出身で、日本各地に残る戦争遺構を調査撮影したシリーズ『戦争のかたち』(2001-2005)など、旅やフィールドワークをベースに制作活動を行っています。日常の中に埋没している過去や痕跡を、丁寧なリサーチに基づき、様々な手法によって、現在に浮かび上がらせます。

下道基行さんの作品
≪津波石≫
ビデオ、2015-

小池百合子東京都知事は受賞者2名に受賞記念プレートを授与し、「今回の受賞をきっかけに、さらにスケールアップしてもらいたい」と述べました。
また、神谷幸江ジャパン・ソサエティー、ニューヨーク ギャラリー・ディレクターは、選考委員を代表し、「本賞は、これから複数年をかけて行われるアワード。アーティストの人生の中では短い期間かもしれないが、挑戦する機会となり、広く深く世界を見る機会となり、これから大きく羽ばたいていくための機会となってもらえれば」と語りました。

風間サチコさんは「記念すべき第1回の受賞者としてより一層の努力をし、2021年には、ここ東京都現代美術館でその成果が発表できるように精進したい。また、これまでの私のキャリアの中で協力してくれた皆さん、私の活動を温かく見守ってくれた両親、家族にも感謝したい。」、下道基行さんは「この賞は、『もっと頑張れ下道!』という感じの後押しだと思う。大学では油絵学科で130人くらい同級生がいたが、40歳くらいの僕らの世代になるともう10人、20人くらいしか残っていない。作品を作り続けていくというのは結構大変なことで、こうした賞でサポートしてもらえるのは本当に嬉しいし、光栄なこと。今後は全力で頑張りたい」とそれぞれ思いを語りました。


風間サチコさん


下道基行さん

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